ピアノを学ぼうとする人は、最近ではほとんどネットによる情報収集をした上で体験レッスン希望などの問い合わせをするのが普通です。↓
-
ピアノ教室の生徒募集法|ネット集客のメリットとデメリット
ピアノ教室開業用のサイト作ろうとしたら、母親に「ネットで生徒募集するなら色々気をつけないと」って言われたんですよね。 福耳もしもお家で開業するなら、お母さんと同世代の私としてはご心配されるのがわからな ...
続きを見る
ウェブサイトやピアノ講師紹介サイトなどを通じてあなたのピアノ教室にアクセスしてきた人は、まだ入会を決めたわけではありません。
あちこちのピアノ教室を見比べて、最も希望に近い条件の教室に入会しようと考えているのです。
そういった「入会希望者予備軍」の人々をあなたの教室に呼び込むには、まずは先生であるあなた自身が「ピアノ教室への入会の流れ」をつかんでいる必要があります。
この記事では、ピアノ教室に問い合わせをしてきた人を新規入会者としてお迎えするまでの「流れ」の一例をご紹介します。
目次
ピアノ教室入会への全体の流れ
step
1問い合わせ
チラシやウェブサイトなどを見たピアノ学習希望者からの問い合わせ。
これがなければ始まりません。
step
2体験レッスン予約
ほとんどの入会志望者が体験レッスンを希望します。
step
3情報収集のための体験レッスン前ヒアリング
実際に教室となっている我が家へご本人と保護者にお越し頂き、お茶など飲みながら面談形式で様々な情報収集をします。
step
4体験レッスン
志望者の年齢や学習レベルによって色々なプログラムが考えられます。
step
5成約を狙う体験レッスン後ヒアリング
体験レッスン後、もう一度面談。
できればここで入会成約に持っていきたいです。
step
6持ち帰り後の対処の仕方
ステップ5までに入会が決まらない場合は結論は持ち越されることになります。
この場合、ボールは先方にあります。
それでは、詳しくご説明していきましょう。
ピアノ教室への問い合わせから入会までのステップ
ピアノ教室への問い合わせ対応
私の教室では、多くの生徒がPTNA(ピティナ・一般社団法人全日本ピアノ指導者協会)の紹介により入会しました。↓
-
ピアノ教室の生徒募集方法おすすめ|効果的な方法・効果のなかった方法
ピアノ教室の生徒募集の具体的な方法って、どんなものがありますか? 福耳生徒募集にはいくつか方法がありますが、効果のあったもの・なかったものと様々です。 私は40年のピアノ講師生活において、色々な生徒募 ...
続きを見る
あるいは、友人や自身の子どもを介しての口コミでも多くの生徒に入会してもらうことができました。↓
-
ピアノ教室への口コミ集客方法|オフラインでも効果的に生徒募集するには?
ピアノ教室の生徒募集にネットが効果的なのはわかっているんですが、個人情報の管理などに自信がなくて踏み切れません。ネットを使わずに集客する方法はないんでしょうか。 福耳そのお気持ち、すごくよくわかります ...
続きを見る
また、ご自身のウェブサイトを持っていればそちらからの問い合わせも多いことと思います。
いずれの場合でも、多くの問い合わせはメールによって行われます。
誤字脱字などがないように気を配りつつ、できるだけ早いタイミングで返信しましょう。
このメールによって、先方はあなたというピアノの先生の熱意や人となりをつかむのです。
ココがポイント
問い合わせメールへの対応はていねいかつ迅速に、誤字脱字に気をつけて返信する。
ピアノ体験レッスン予約
次のステップとしては、体験レッスンの予約をして頂くことになります。
予約日時は、あなたと先方の都合の合う日で、近すぎず遠すぎない日にちを選ぶとよいです。
このように比べられた場合は、たいてい後の教室の方が有利です。
またあまりに先だと先方の気が変わったり、最悪忘れられたりします。
経験では1週間後くらいがちょうどよい感じです。
ココがポイント
体験レッスンの日時は近すぎず、遠すぎない日程を組む。1週間後くらいを目安にするとよい。
体験ピアノレッスン前の情報収集ヒアリング
さて体験レッスン当日。
ご本人と保護者は(あなたも)やや緊張した雰囲気で初対面のあいさつを交わすことになるでしょう。
名刺の交換などもあるかもしれません。
私は、体験レッスンの前に面談という形でヒアリングを行っています。
以下の会話の手順を踏んで話を進めていきます。↓
ヒアリング時の会話の手順
- あいさつ・雑談
- 自己紹介
- ピアノ歴などの情報収集
- ピアノを習いたいと思った動機など
- どのようなレッスンを受けたいか、などの聞き取り
あいさつ・雑談
以前はこのような時に頭が真っ白になったものですが、年の功か適当な言葉が出てくるようになってきました。
ご本人にも会話に参加してもらいながら、できるだけ楽しい雰囲気が出せたら最高です。
自己紹介
私はここで作成・用意しておいた「講師プロフィール」と「教室紹介」を渡します。↓
-
ピアノ教室入会率爆上げ!面談用資料の作り方|講師プロフィールと教室紹介の具体例
自分のピアノ教室を開く時に、ピアノや備品の他に用意しておいた方がいいものってありますか? 福耳入会を検討する人との面談や体験レッスンなどの時に渡す入会用の書類を、あらかじめ作っておいた方がよいと思いま ...
続きを見る
これらの資料があると話がスムーズに運びます。
情報収集
本人のピアノ歴、持っている楽器(ピアノor電子ピアノorそれ以外)、両親の音楽歴などを聞き取ります。
ピアノを習う動機
本人と保護者の、ピアノへの興味・関心を読み取ることができます。
本人が「ピアノを習いたい」と思っているのか、主に保護者が「習わせたい」と思っているのかがわかります。
レッスンへの希望
ココがポイント
体験レッスン前にヒアリングを行って先方の情報取集をしておく
体験ピアノレッスン実施
場の空気がほぐれたところで、いよいよ体験レッスン開始です。
体験者の年齢やレベルによって体験レッスンのやり方は全く違ってきます。
コツは、体験レッスンの時間を長くし過ぎないことです。
特に幼児相手の時は「つまんない」と思われたら終わり。
少し物足りないかな?と思うくらいで終わらせるのが吉です。
体験ピアノレッスン直後の成約狙いのヒアリング
体験レッスンが終わったら再び席について頂き、今行った体験レッスンの感想を聞きます。
アンケートなどを用意しておき、書いてもらっている先生もいます。
もしもここまでの流れがうまくいっていれば、この段階で「よろしくお願いします」という入会宣言が聞けるはず。
そうであれば、別に用意しておいた「入会申込書」を書いて頂きます。↓
-
【コピペOK】ピアノ教室入会申込書テンプレート具体例|入会キャンセルを防ぐコツは?
ピアノ教室への入会が決まった生徒には入会申込書を提出してもらうとよいと聞きました。どんな書式がおすすめですか? 福耳入会者の個人情報を書いて頂くことになりますので、どこまで情報を求めるかに気を遣います ...
続きを見る
そして、その場で入会申込書を受け取ったら晴れて「教室規約」を渡し、あなたのピアノ教室のルールについての説明を始めることができます。↓
-
ピアノ教室の「教室規約」の作り方|トラブル無縁のルール作りのコツ
個人でピアノ教室開くなら、きちんと「教室規約」っていうのを作っておいた方がいいって先輩に言われたんですよ。どんな感じに決めておくといいですか? 福耳音大じゃそこまで教えてくれないものね。一緒に考えて ...
続きを見る
この場合は、入会成約に至る見込みはやや低くなります。
可能性としては半々ぐらい、という感じでしょうか。
ココがポイント
体験レッスン後のヒアリング②で入会成約に至るのがベスト。
ピアノ教室入会未決定の場合
その場で入会を決めて頂けなかった場合、結論は先方に委ねられることになります。
ここで私たちにできることは多くありません。
ご本人と保護者は他の家族を交えて色々話し合ったり、他の教室での体験レッスンを受けているものと考えられます。
入会を決めて頂ければ、比較的早いタイミングで先方から連絡があるはずです。
その場合は、晴れて正式な入会日を決めて、初回のレッスンの段取りに入ることができます。
「すみませんが今回は見合わせます‥」という連絡が来たなら、ご縁がなかったということ。
さっさと気持ちを切り替え、くだんの問い合わせ者のことは忘れます。
ただ、お渡しした講師プロフィールなどの書類を必ず破棄して頂くようお願いしましょう。
送り返して頂くのは先方に負担をかけることになるため、私はそこまで求めていません。
ココがポイント
結論を持ち帰った場合、入会が決まる場合は早いタイミングで連絡が来る。入会見合わせなら渡した書類は破棄をお願いする。
まとめ
- 講師は問い合わせから入会決定までの流れをつかんでおく
- 問い合わせメールへの対応はていねいかつ迅速に
- 体験レッスンの予約は1週間後くらいを目安にするとよい
- 体験レッスン当日は、まず面談という形でヒアリングによる情報収集を行う
- 幼児相手の体験レッスンなら時間は短めに
- 体験終了後すぐの入会成約をめざす
- 結論を持ち越されたら連絡待ちに徹する
私は、これまでに何十回もの新規問い合わせから入会成約までの流れを経験しました。
それでもいまだに緊張しますし、うまくいかないこともあります。
問い合わせをしてきてくれた方が帰られてから「もっと〜すればよかった!」のような思いが込み上げてきて落ち込むことも。
40年も教えてきてもこうなのですから、ピアノ講師初心者の方が最初から完璧にできなくて当たり前。
これから何度でも練習・勉強して、徐々に慣れていけばよいのではないでしょうか。
まずは「実践あるのみ」!
そんなあなたに、この記事がご参考になれば嬉しいです。