ピアノの月謝の入金方法は、長い間「ぴったりの金額を用意して専用の月謝袋に入れて差し出す」ものと決まっていました。
ところが、ここのところその図式が崩れつつあります。
大手の音楽教室やピアノ教室だけでなく、個人のお教室でも振り込み方式のところが増えてきました。
私の教室でも、3分の1くらいの生徒は振り込み方式です。
現金と比べて、便利で安全性が高いといわれる振り込み入金。
デメリットはないのでしょうか。
詳しくお伝えしていきたいと思います。
目次
ピアノの月謝振り込み入金のメリット
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ピアノ教室の月謝入金方法|「現金+月謝袋」のメリット&デメリット!トラブル回避のコツ
ピアノ教室の月謝の受け取り方法、今も月謝袋に入れて手渡しの教室が多いみたいなのはなぜかな? 福耳振り込みやキャッシュレスの方が便利なのにってことね。なぜなのか一緒に考えてみましょう。 ピアノ教室の月謝 ...
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月謝振り込み入金のメリット
- 支払いの客観的な記録が残る
- 紛失や盗難リスクがない
- 子どもにお金を持たせる心配がない
- レッスン時間に影響しない
支払いの客観的な記録が残る
最も大きなメリットはこれ。
振り込み方式は、月謝納入の有無に関する一切のトラブルを避けることができます。
なにしろ通帳や口座情報を見れば一目瞭然です。
特に生徒の人数の多い教室ではマストかもしれません。
紛失や盗難のリスクがない
子どもにお金を預ける心配がない
これも読んでそのまま、現金方式のデメリットの逆パターン。
特に、子どもの学年が低い共働きの保護者は振り込みを希望することが増えてきました。
お金のことで色々と心配するのは避けたいとする彼らのニーズにぴったりです。
レッスン時間に影響しない
講師としては非常に助かるのがこちらの要素。
月謝のことでレッスン時間を全く消費せずに済むのはありがたいです。
こちらがお金を頂く立場ではあるのですが(汗)レッスン時間中は教えることに集中したいからです。
ココがポイント
振り込みのメリットは・入金の記録が残る・紛失や盗難のリスクがない・子どもにお金を預けずにすむ・レッスンに集中できる
ピアノの月謝振り込み入金のデメリット
振り込み入金のデメリット
- 振り込み手数料がかかる
- 入金のタイミングが各家庭によって違う
- 金額が間違っていた時の修正がやや大変
- 保護者との関わりが希薄になりやすい
振り込み手数料がかかる
振り込みには、ほとんどの銀行で手数料がかかります。
ネット銀行は一定の回数まで手数料がかかりませんが、全ての保護者がネット銀行と取引きしているとは限りません。
入金のタイミングが各家庭によって違う
振り込みの場合、保護者は事前に振り込み手続きが、講師は口座にアクセスして入金の確認が必要です。
この時、入金のタイミングの時期が定まらず、バラつくことがあります。
各家庭によって振り込みに都合のつきやすい日時は色々だからです。
振り込みの日時がバラバラだと、その都度口座を確認しなければなりません。
金額が間違っていた時の修正が大変
月謝の金額が変わった時など、保護者がそれを忘れていると少々面倒です。
足りない時は再度振り込みをして頂かなくてはなりませんし、レッスン時間を減らすなどして月謝の金額が下がった時にはお返ししなければなりません。
普段から現金のやり取りをしていないので月謝袋もありませんし、さてどうしようと困ってしまいます。
保護者との関わりが希薄になりやすい
振り込み方式はとにかく便利なため、特にお母さんがフルタイムで働く家庭で急速に増えています。
実際に教室でお金のやり取りをするわけではないので、お互いに月謝のことをそれほど気にせずにレッスンを続けていくことになります。
そして、気がつけば長い間保護者にお目にかからずにいることを思い出すことが。
連絡ノートなどでコンタクトを取ってはいても、実際に会って話すのとでは違いがあります。
ココがポイント
振り込み入金のデメリットは・手数料がかかる・手続きや入金確認が必要・金額が違っていた時の修正が面倒・保護者との関わりが希薄になりがち
振り込みのデメリットを避けるには
- ネット銀行を紹介する
- 入金時期を、月末〜月初めなど一定の時期に統一させてもらう
- 金額が変わった直後の生徒の入金には注意。違っていたら指摘し、修正方法は保護者に任せる
- 無理のない範囲でレッスン見学に来て頂く。無理ならメールやlineで近況報告
ネット銀行を紹介する
私の方から振り込みでの月謝入金をお願いすることはありませんが、希望する保護者には「こんな銀行もありますよ〜」とお知らせすることはあります。
もちろんどの銀行と取引きするかの決定権は生徒側にありますが、選択肢をお伝えしておくわけです。
入金期間を一定の時期に統一してもらう
とかく振り込みとなると、払い込みの時期は生徒任せでバラバラとなりがち。
ここは、月末や月初など、ある程度期間を定めて頂くのがよろしいようです。
考えてみれば、現金+月謝袋方式なら「前月最終週」などのように決められるのですから、振り込みになっても可能なはず。
「ミスを防ぐためです」と言えばわかってくださるのではないでしょうか。
月謝の金額が変わった直後の生徒の入金時は注意
金額が変わる生徒に関してはこちらである程度気を付けておきます。
特に「振り込まれた月謝の金額が少ない」時は、修正も簡単ではないため注意して確認します。
万が一少なかった時は、できるだけ早めに連絡して再入金して頂きましょう。
時間が経つごとに伝えにくくなります。
逆にお返しするのは手続きさえすれば良いのでむしろ話は簡単。
無理のない範囲でレッスンの見学に来て頂く
連絡帳などで伝えきれない時や、そもそも連絡帳を見ない保護者については、やはり直接会って話をするのが一番です。
保護者が忙しくて見学に来られない場合は、私はメールやLINEで近況を伝えることにしています。
連絡帳に興味を示さない保護者も、講師からのメールやLINEには目を通してくれますのでかなり有効です。
ココがポイント
振り込みのデメリットを減らすには・ネット銀行の存在を知らせる・入金時期をある程度統一させてもらう・金額が変わる生徒の入金には慣れるまで注意・積極的に保護者と話す機会を持つ努力を
まとめ
- ピアノの月謝の振り込み入金のメリットは・納入に関するトラブルがなくなる・紛失や盗難、子どもにお金を持たせるリスクがなくなる・月謝のやり取りでレッスン時間を使わずにすむ
- 振り込みのデメリットは・手数料がかかる・振り込み手続きと入金の確認が必要・金額が間違っていた時の修正がやや大変・保護者との関わりが希薄になりやすいこと
- 振り込みのデメリットを避けるには・手数料のかからないネット銀行の存在を知らせる・入金時期をある程度統一させてもらう・月謝の金額が変わった直後は注意する・保護者との面談の機会を作るか、時々メールなどで近況報告
私たちピアノ講師は、月謝という名前のお金を頂いて日々ピアノを教えています。
お金を頂くということは、やはり重い意味を持ちます。
どんな形であるにせよ、毎月頂く金額にふさわしいだけのレッスンをしなければなりません。
月謝の入金方法が時代によって変わっていったとしても、その重さは変わらないと考えます。
月謝の入金方法をどうするか、それぞれの教室によって判断は色々です。
この記事が、あなたの生徒のためにはどのような手段が最適かを考えるきっかけになれば幸いです。