この記事では、「ピアノの先生」という職業が持つイメージについて語って参ります。
ピアノの先生という仕事に対して興味を抱くあなた。
あるいは、ピアノの先生になるという目標に向かって努力を続けているあなたへ。
「ピアノ教師」という職業に対してどんなイメージを持っていらっしゃいますか?
今日は、ピアノの先生という仕事のイメージと実際とのギャップについて語りたいと思います。
あなたがイメージする「ピアノの先生」について、ちょっとだけ考えて見て下さいね。
目次
一般的なピアノの先生のイメージ
ところで、「ピアノの先生」という職業について、人は一般的にどのようなイメージを持っているのでしょうか。
やや古いサンプルになりますが、こんなことがありました。
今は昔、もっとずっと若かった頃。
私の夫氏(会社員)が、上司や先輩社員、同僚に『家内がピアノの先生をしている』と言った時、まずこんな声が上がったそうです。
「ほう、優雅だねえ」
「奥さんのピアノを聴きながら休日を過ごせるなんていいなあ」
「もしかして奥さんってお金持ちのお嬢さんとか?」
‥といったような反応があったそうな。😅
全然違うっちゅーの(笑)。
次に、
「なんか怖そうだなあ」
「ちゃんと家事とかやってくれてるの?」
「料理作ってくれる?包丁持てないんじゃないの」
というやや否定的な謎反応(苦笑)。
皆さん一体ピアノの先生をどのようなもんだと思っていらっしゃるのでしょうか〜。
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マンガなどにピアノの先生が登場することが時々ありますが、多くの場合、彼らは大きくて立派な家に住んでいます。
ソファセットの置かれたリビングに置かれたグランドピアノの蓋は全開。
床には観葉植物、天井からはシャンデリアがぶら下がっていたり。
もしかすると、世間ではピアノの先生=お金持ち、みたいなイメージがあるのでしょうか。
確かに、実際にこのような優雅な雰囲気を漂わせたピアノの先生も大勢いらっしゃるものと拝察します。
が、しかし。
そうでないタイプのピアノの先生がここにいます。
実際のピアノの先生の仕事内容(例)
ピアノの先生という職業に上記のような華麗なイメージを抱いている方がもしいるとすれば大変申し訳ないのですが、実際のピアノ教師の仕事内容は少々(かなり)違います。
私は、多くの場合、レッスンの時にはGパンにTシャツ、冬ならセーターといった格好で仕事をしています。
教える時、私はイスに腰掛けますが、しょっちゅう立ち上がったり場所を移動したりします。
生徒さんを右側から、あるいは左側から、あるいは後ろから、真横から、角度を変えてよく見るためです。
時には部屋の隅まで移動して、あえて離れたところから眺めつつ音の響き方を聴いたり、また違った角度から検証したり。
あまりじっとしていることはありません。
また、初心者の生徒さんとは一緒に体操のようなこともやります。
全身をわざと緊張させたり、まただらんと力を抜いたり。
大きく息を吸ったり吐いたり、一緒に歩いてみたりもします。
また、腕や肩のストレッチをやったりもします。
そんな時、ロングスカートだととても動きにくいのです。
私がズボラなだけかもしれませんが、パンツスタイルは実用的です。
特に生徒さんの年齢が低い時は、ほぼスカートは履きません。
ついGパンになってしまう事情がお分かり頂けると良いのですが。
このように、まったく優雅さや華麗さに欠けるピアノ教師の仕事ぶり。
私の周りにいる同業の友人達も、同じような傾向の人が多いです。
世間のイメージ?とは裏腹に、意外と肉体労働なピアノの先生の実態がお分かり頂けましたでしょうか。
イメージ通りの先生も
私のピアノの先生はイスにおかけになったまま、一歩も動かれずに立派なレッスンをされていらっしゃいましたよ
そんなにバタバタしなくてもちゃんと教えられるのでは?
上に書いたような私のレッスンのやり方というものは、何十年もの経験の積み重ねから考え出した、私なりの方法です。
例えば、100人のピアニストがいれば、そこには100通りの音楽が存在しますよね。
同じように、100人のピアノ教師がいれば100通りの指導方法や教え方があるのではないでしょうか。
このブログのコンセプトにも記しています。↓
私が小学校3年生の時に出会った先生は、あまり動かれないタイプの先生でした。
それこそロングスカートで、いつもゆったりとイスに深く腰掛けていらっしゃいました。
そういえば、お家も素敵でしたねえ。高台の一軒家。
まさしくピアノの先生のイメージそのままの方だったといえましょう。
厳しくも筋の通った的確なご指導で、基礎のなっていなかった私を音大附属高校合格へと導いて下さいました。
Gパン姿でバタバタ動かなくとも、きちんとしたピアノの指導はできるという見本です。
時が経ち、私自身もピアノの先生になりましたが、私はこの先生のようなやり方とは違うレッスンの仕方になじんでいきました。
ピアノを弾くには姿勢が何より大切との思いから、常に生徒さんの姿勢をチェックするのが私のレッスンでの習慣です。
それには、狭い我が家のレッスン室をウロウロしながら、演奏する生徒さんをいろいろな方向から見るのが一番と考えるからです。
でも、このレッスンのやり方が必ずしも全ての生徒さんにとって正しいと思っているわけではありません。
あくまでも、私が考えた私なりのベストなやり方ということです。
あなたのイメージする理想のピアノ教師とは?
さて、最後にもう一度伺いますね。
あなたご自身は「ピアノの先生」という仕事についてどんなイメージをお持ちですか?
そのイメージ通りの先生になりたいと思っていらっしゃいますか?
あるいは、イメージとは違ったタイプの先生を目指されますか?
その答えは、今はまだどこにも書いてありません。
なぜなら、あなたご自身が考えて、お決めになることだからです。
この問いに正解はありません。
私は、たくさんのピアノの先生方と知り合いです。
みんな素敵な方達です。
華やかで美しいピアノの先生。
キリッと有能そうなピアノの先生。
ゆったりと優雅なピアノの先生。
サバサバと元気なピアノの先生。
包容力のあるおばちゃまといった感じのピアノの先生。
リケジョっぽい職人気質なピアノの先生。
皆さんそれぞれに、一生懸命仕事をされています。
それぞれの先生方を慕って、多くの生徒さんがお教室に通っています。
先生方と生徒さん達の幸せな出会いがあってこそ、ピアノを学ぶという素敵な文化は花開くのだと思います。
さあ、次はあなたの番ですよ♪
ご自分がこうありたいというピアノの先生の姿をよくイメージされて、目標に向かって進んでいって下さいませ。
もしもこのブログがそんなあなたのために少しでもお役に立てたなら、こんな嬉しいことはありません。
お読み頂いてありがとうございます。